モルックのルールは簡単?並べ方や投げ方をわかりやすく解説

フィンランド発祥のスポーツ「モルック」は、年齢や性別に関係なくプレイできるスポーツです。
近頃、テレビなどでよく取り上げられており、プレイ人口も急増しています。

しかし、日本での知名度はまだまだ低いのが現状です。
「プレイしたいけどルールがわからない」という方は多いと思います。

そこで本記事では、モルックのルールや並べ方、投げ方について詳しく解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。

モルックとは

モルックは、「kyykkä(キイッカ)」という伝統的なゲームをもとに作られたスポーツです。
フィンランド東部のカレリア地方で発祥し、1996年(平成8年)にTuoterenagas社によって開発されました。

最大の特徴はフィジカルの差がプレーに反映されにくい点です。
モルックは陸上競技や球技と異なり、技能や知識、一定以上の運動能力を必要としません。
子供やお年寄りなど、年齢や性別に関係なく競技に参加することができます。
また、障害を持っている方たちにも親しみやすいのが特徴です。

最初はフィンランド国内で親しまれていましたが、やがてヨーロッパ全域に広まっていきます。
毎年8月に世界大会が開催されるほど人気を博しているスポーツです。
日本国内でも大会に出場する団体が存在し、国内における知名度も上昇しています。

専門用語

モルックの専門用語で必ず覚えておきたいのが以下の3つです。

専門用語

・モルック
・スキットル
・モルッカーリ

それぞれ詳細をチェックしていきましょう。

モルック

投擲のさいに使用する木製の棒です。
スキットルを倒すために使用します。

スキットル

得点の元となる木製のピンです。
スキットルにモルックを当てて点数を稼いでいきます。

モルッカーリ

木製の厚い板が横に4つ並んだものです。
モルックを投げる位置を示すために使用されます。

モルックの公式ルールを簡単に解説

モルックのルールはとてもシンプルです。
初めての方でも簡単に理解できるようルールが設定されています。

はじめに、「モルック」と呼ばれる木製のピンを投げます。
そのあと、スキットルの本数、またはスキットルに書かれている数を加算していきます。
得点を稼ぎ続け、50点ちょうどになったチームが勝利です。

もし仮に50点を超えてしまうと、25点に半減されゲームが続行されます。
また、3回ミスが続いてしまうと負けてしまいます。
一定回数以上投げ、どちらも50点に満たない場合は得点の多いチームの勝利です。

参加人数

原則、モルックを行うには2チーム以上が必要です。
1チームにつき4人以上が推奨されています。

しかし、大会などの公式対戦でなければ1対1の個人戦も可能です。

点数の計算方法

点数の計算方法は、倒れたスキットルの本数によって異なります。

倒れた本数計算方法
1本倒れたスキットルに書かれている数字を得点に加算
複数倒れたスキットルの本数をカウントし、得点に加算


たとえば、「12」と書かれた1本のスキットルが倒れた場合、12点が加算されます。

倒れた本数に応じて適切な加点をできるよう、このルールは必ず把握しておきましょう。

1試合にかかる時間

一般的なモルックの場合、制限時間は20分です。
ただ、各大会によってローカルルールが設けられていることもあるので、詳細は事前に確認しておきましょう。

モルックの並べ方や投げ方はルールで決まっている?

モルックのルールでは、スキットルの並べ方が決まっています。
また、投げ方は自由ですが、基本的なフォームは存在します。

ここでは、具体的な並べ方や投げ方を解説するので参考にしてください。

並べ方

スキットルを並べる際は、書かれている数字を基準にします。
逆三角形の形を意識し、奇数が書かれているものは左、偶数が書かれているものは右に置きます。
具体的には画像のとおりです。

投げ方

モルックの投げ方に縛りはありませんが、基本的なフォームは存在します。

基本的な投げ方は下手投げです。
モルックを横に持ち、下からすくい上げるようにして投げます。

下手投げは緩やかな放物線を描き、重心も安定しやすいです。
そのため、狙った位置に投げやすいという特徴があります。

その他の投げ方は以下のとおりです。

投げ方

・ラハティ投げ
・裏投げ
・縦投げ

それぞれ詳細をチェックしていきましょう。

ラハティ投げ

ラハティ投げは、スキットルの手前を転がすよう意識しながら投げる方法です。
腰を落として、重心を下げるように構えます。
腕の力を利用して投げるので、スキットルを遠くに飛ばしやすいです。
棒の速度も速いため、一直線に投げることができます。

主にスキットルがまとまっている1投目にこの投げ方が使用されます。

裏投げ

裏投げは、下手投げを逆手で投げる方法です。
手首を使って投げるため、バックスピンがかかります。

また、下手投げと同じような軌道を描き、着地後の反動が少ない点が特徴です。


縦投げ

縦投げは、モルックを縦に持って投げる方法です。
飛距離を自由にコントロールすることができ、軌道も放物線を描くため、狙った位置に投げやすいという特徴があります。


また、モルックを縦に投げる都合上、かなりの回転がかかります。
それにより、横一列に並んだスキットルのうち、1本を狙って倒すことも可能です。

モルックの日本代表はお笑い芸人の森田さん

お笑いコンビ「さらば青春の光」の森田哲也さん。
実はモルックの日本代表に選出されていたのはご存知でしたか?

選出されたのは、なんと初めてモルックに挑戦した当日のことでした。
東京のモルック練習会に参加していたところ、世界大会への声がかかったようです。
森田さんはそこで、世界大会への参加を即断します。

モルックの世界大会への交通費は自費です。
そのため、森田さんはクラウドファンディングで資金を集め、出場しました。

結果は、個人戦でなんとベスト27を記録。
この記録は当時の日本記録で最高位です。
世界大会に初出場ながら、大きな成績を残しています。

さらに、この3年後にも世界大会に出場しています。
前回大会のチーム戦では二次予選敗退でした。
しかし、今回の世界大会では、見事決勝進出を果たしています。

森田さんはたびたびテレビ番組でモルックを紹介しています。
その効果によって、モルックに対する世間の注目度が上がりました。
一時はモルック用品が売り切れになったほどです。

まとめ

今回は、モルックの具体的なルールについてご紹介しました。
モルックをプレイするのに特別な技能や知識は不要です。
そのため、誰でも簡単に始めることができます。


また、実際にプレイしてみることで何か新しいモルックの魅力を発見できるかもしれません。
この機会にぜひモルックをプレイしてみてはいかがでしょうか。