ドッジボールのルールは簡単?子供だけじゃなく大人も面白いって本当?

「ドッジボールのルールは簡単?」
「細かいルールなんて、あったっけ?」

小学生時代に体育の授業で誰もがやったことのあるドッジボール。実は日本代表選出もあり、国際大会まであるんです。

また、競技としてのドッジボールには、公式ルールが存在します。
小学生時代のドッジボールとはひと味もふた味も違い、大人でも面白いと感じる要素がたくさんあります。

ここでは、公式ドッジボールとそのルールについて解説するので参考にしてください。

ドッジボールとは

ドッジボールとは、相手チームに身体にボールを当てるスポーツ・遊戯です。
dodge(ドッジ)には身をかわすという意味があり、英語でも「dodge boll」と呼ばれています。
これは、投げられたボールを避ける遊びから始まっていることに由来します。

日本での歴史

ドッジボールが日本に伝わったのは明治42年(1909)。
当時は「円形デッドボール」と呼ばれており、攻撃陣が円形コートにいる守備陣にボールを投げ、守備陣はそれを避けてかわすという遊戯でした。

その後、大正15年(1926)に「ドッジボール」と改名されます。
このとき、内野がボールをキャッチすることが認められ、年代や性別を問わず楽しめる遊戯として全国に普及していきました。

また、平成3年(1991)には日本ドッジボール協会(JDBA)が設立。
平成21年(2009)に一般財団法人化し、平成30年(2018)には、WDA(ワールドドッジボールアソシエーション)とADF(アジアドッジボールフェデレーション)に加入するなど、国際的なドッジボール競技会へ本格参入しています。

公式ルールの制定

ドッジボールの全国的な普及に伴い、様々なローカルルールが作られていきました。

そこで、正式なスポーツとしての振興と普及、さらには国際交流の一つとしての役割を目指し、全国で統一された公式ルールが制定されたという背景があります。

ドッジボールの基本ルール

ここでは、ドッジボールの基本ルールを解説します。
具体的には以下のとおりです。

基本ルール

・コートの大きさ
・選手人数
・試合の流れ
・勝敗

それぞれ詳細をチェックしていきましょう。

コートの大きさ

ドッジボールの公式ルールでは、年代や性別によって、コートの大きさが3つのサイズが定められています。
具体的には下表のとおりです。

セグメント内野コート  外野コートジャンプボールライン
小学生男女・中学生女子縦10m×横20m縦16m×横8m2m
中学生男子・高校生女子・一般女子縦11m×横22m縦19m×横9.5m3m
高校生男子・一般男子縦12m×横24m縦22m×横11m3m

このようなセグメント分けを行うことで、幅広い年代の人々が安全に試合を楽しめます。

また、公式ルールのドッジボールは体育館で行われますが、コートのラインが引かれていません。
試合前に審判員が距離を計ってラインテープを貼り、コート設営を行うのが一般的です。

ちなみに、小学生の全国大会ではカラーコートが設営されます。
あらかじめラインの引いてあるカラーシートを体育館の床全体に広げます。

選手人数

公式ルールのドッジボールは、1チーム12名で試合を行います。
その他、ベンチに8名まで控え選手を用意することが可能です。

選手人数は12名対12名と前述しましたが、その中で内野と元外野(※)にポジショニングします。
元外野の人数は1名以上11名以下と定められており、何名でも自由に決められます。

また、元外野の選手は、相手チームの内野選手にアタックを決めなければ内野に入れません。
アタックを決めるとは、ノーバウンドで直接内野選手に当てることです。

参考までに、相手にボールを投げる行為を「アタック」、ボールを捕る行為を「キャッチ」と呼びます。
アタックが決まり、相手チームの内野選手を外野に移動させれば「アウト」です。

試合の流れ

両チームの選手12名が内野と外野にポジショニングし、審判員6名が各々の担当位置につくと準備完了です。

始まりのジャンプボールを勝ち取ると、ボールの支配権を得られます。

攻撃チームは精度の高いパスを繋ぎながらアタックを打ち、相手チームの内野選手を減らしていくのが定石です。

守備チームの内野選手は、姿勢をできるだけ低く構えそのパスを避けます。
アタックを打たれた場合のみキャッチに挑み、成功すると攻守が入れ替わります。

また、反則があった場合にも攻守が入れ替わるので覚えておきましょう。

勝敗

試合終了のホイッスルが鳴った時点で、内野選手の多いチームが勝ちです。

また、試合終了前であっても内野人数が0になった時点で勝敗が確定します。

同数の場合は引き分けとなりますが、トーナメント戦の場合はサドンデス方式により勝敗を決めます。
具体的には、再度ジャンプボールからスタートし、どちらかの内野選手がアウトになれば試合終了という流れです。

ドッジボールの試合時間はルールで決まっている

ドッジボールの試合時間は公式ルールで決まっており、 5分1セットです。

5分ときくと短く感じるかもしれませんが、審判による協議の時間、反則でボールの所有権が移行するときなどは必ずタイマーをストップします。

攻撃の時間をより長く確保できたチームが優勢になるため、緩急をつけたパス、高速アタックなど、スピード感はもちろん、精度の高さが求めらるスポーツです。

ドッジボールのルールにおける反則

ドッジボールの公式ルールは、一般財団法人日本ドッジボール協会(JDBA)により定められています。
試合中の反則は審判員が判定し、反則を犯した時点でボールの支配権が移行します。

また、反則の具体例は以下のとおりです。

反則

・ファイブパス
・ダブルパス
・アウトプレー
・オーバーライン

それぞれ詳細をチェックしていきましょう。

ファイブパス

攻撃チームは、ただやみくもにアタックをするのではなく、相手チームの守備態勢を崩すためにパスを繋ぎます。
その際、4回までのパスは認められていますが、5回目のパスが通った時点で「ファイブパス」という反則になります。

ダブルパス

パスは必ず、内野と外野で行うものと定められており、内野同士でのパス、外野同士でのパスは認められていません。
ボールを所有している選手が同じポジションにいる味方選手にパスをし、それが通った時点で「ダブルパス」という反則になるので要注意です。

アウトプレー

公式ドッジボールは、内野ゾーン・外野ゾーンがあり、選手の移動可能な範囲が定められています。
相手チームのゾーンに入ってしまった場合や、コートの外に出てしまった場合などは、「アウトプレー」という反則になります。

また、内野選手がアウトになり外野ゾーンに移動するとき、相手チームの外野ゾーンに入ったり、そのラインを踏んだりした場合も「アウトプレー」と判断されるので覚えておきましょう。

オーバーライン

プレイ中、ボールを持った選手は内野のライン・外野のライン・センターラインのいかなるラインも踏むことを認められていません。
パスを出すとき、アタックを打つとき、夢中になりラインを踏んでしまうことがありますが、その時点で「オーバーライン」という反則になります。

また、踏み出し足だけでなく、抜き足でラインを踏んだ場合にも「オーバーライン」と判断されるのでご注意ください。

まとめ

今回は、ドッジボールの公式ルールについて解説しました。

ドッジボールは国際大会もある程なので公式ルールも明確に定められています。
小学生時代のドッジボールとは全く別物と感じてしまう方も多いでしょう。

しかし、ガチ勢でなければ、「ボールを当てて内野人数を減らす」ことだけ意識すればいいスポーツとも考えられます。
シンプルでわかりやすく、どんな年代・性別の人でも楽しめる点が魅力です。

ボールと広場さえあればドッジボールはできます。
友達や家族を誘ってぜひやってみてください。