映画のヒットの基準?興行収入ってなに?

映画の宣伝で「興行収入〇億円突破の大ヒット!」等と聞いたことはありませんか?
金額が大きいので、へぇこの映画は人気なんだなと思いがちですが、そもそも興行収入とは何なのでしょうか?

この記事では、興行収入に関連する映画のお金の流れを解説します。

興行収入と配給収入の違い

日本では1999年まで、映画の成績発表には配給収入が使われていましたが、2000年から興行収入の発表に切り替えられました。

ウィキペディア(Wikipedia) 興行収入-日本での興行成績 より

そもそも、興行収入と配給収入は何が違うのでしょうか?

興行収入とは

映画館が、観客から入場料金をいただき、収入を得ることを興行するといいます。

映画館で興行が行われ、あがってくる収入、これを興行収入(興収/コウシュウと略されます)といいます。

東宝株式会社 「配給」と「興行」より

入場料×入場者数ということですね。
映画館で購入できるグッズや飲食の売り上げは含まれていません。

配給収入とは

映画館は興行収入から配給会社に支払うお金のことです。
通常は約50%のようですが、映画によってはこの割合は変動することがあるようです。

配給会社は配給収入の中から、映画の製作者に対し、利益を乗せ、映画製作料を支払います。映画を製作した会社は、生産者として、こうした流通経路を経て、映画製作費用を回収するわけです。

東宝株式会社 「配給」と「興行」より

配給収入の中から、宣伝費用・配給手数料を引いたものが製作会社の収入になります。
正確な割合は配給会社や作品によって異なるようです。

ヒット作って興行収入いくらから?

興行収入は好成績の一部の映画のみ発表されます。
10億円以上になった場合、翌年1月に日本映画製作者連盟から発表されます。

そのため、興行収入10億円が一つの基準になるようです。

現在歴代興行収入1位の映画は、2020年に公開された劇場版「鬼滅の刃」無限列車編です。
その興行収入は404.3億円です。

2020年に公開された邦画の映画の本数は506本、そのうち21本が興行収入10億円以上の作品です。

ヒットの基準金額とされている10億円超えているのが公開本数の約4%しかないので、いかに鬼滅の刃がすごいかわかりますね。

興行収入のことを知って、より映画を楽しもう

入場料×入場者数=興行収入
興行収入-映画館の収入=配給収入
配給収入-(宣伝費用+配給手数料)=製作会社収入

映画に関わるお金の流れ、お分かりいただけたでしょうか?

豆知識として頭に入れておいて、今までとはちょっと違う形で映画を楽しんでみてください!