パズルのおすすめピース数は1000?2000?種類ごとの特徴と商品を紹介

ジグソーパズルは、多くのコストをかけることなく繰り返し楽しめる趣味として、ファンの人々に愛されています。組み立てる作業はもちろんですが、完成後の図柄を観賞でき、多様な形で充実した時間を提供してくれる点が魅力です。

難易度もさまざまであり、初心者から上級者まで長く付き合える点も、パズルが好まれる1つの理由でしょう。一方で、ピース数と難易度との関係などが掴めず、どのような種類のパズルを選べばよいかわからないケースも考えられます。

この記事では、ジグソーパズルの種類や難易度について説明したうえで、ピース数ごとのおすすめ商品を紹介していきます。

ジグソーパズルの種類と難易度

一口にジグソーパズルといっても、その種類は多岐にわたります。難易度が異なることはもちろん、パズルに使われる素材やギミックなど、多様なラインナップが展開されており、選ぶポイントもさまざまです。

自分に合ったパズルを選ぶためには、「難易度を左右する要素」や「素材のバリエーション」などを知り、どんな楽しみ方ができるのかを把握しておくことが大切でしょう。以下では具体的に、パズルの難易度や種類について解説します。

パズルの難易度を左右する要素

一般的に、パズルの難易度は「ピース数」を基準に判断されます。ピース数が多いほど選択肢も増えていき、当てはまる図柄や形状を探す作業に時間がかかるようになるためです。

しかしもちろん、難易度を左右するのはピース数だけではありません。自分に合った難易度を選ぶためには、「ピースの大きさ」も重要なポイントになるでしょう。ピースが小さいほど、描かれた図柄から読み取れる情報が少なくなるので、符号させることが難しくなっていきます。

パズルメーカーのなかには上級者向けの商品として、「スモールピース」や「マイクロピース」などの極小ピースを用いた商品をラインナップしている例も見られます。難しいパズルに挑戦したい場合には、そのように「ピースの小ささ」を打ち出している商品を選択肢に入れてみるのもよいでしょう。

その他、パズルの「図柄」も難易度に大きく影響する要素です。輪郭や色彩がはっきりした図柄はピースを絞りやすいですが、空や海の風景など全体的に配色が近いものや、抽象画など形の曖昧な図柄は組み間違いの原因となるため、難易度が高くなる傾向にあります。

パズルの形状や素材の種類

ジグソーパズルは素材やピース形状によっても種類が異なります。メーカーごとに採用する素材や技術は異なり、さまざまに差別化された商品が用意されているのです。

ピース形状としては、各辺に凹凸のある四角形が一般的ですが、ピース自体が何かのシルエットを模した形になったものや、幾何学的な形状を採用したものなど、ピースそのものの形を楽しめるような商品も見られます。

パズルの素材として用いられるのは、紙や木材が一般的です。しかしその他にも、キャンバス生地や透明度の高いアクリル、植物由来の樹脂など、多様な質感・見た目のものをラインナップしているメーカーもあります。

蛍光塗料を使った光るパズルや、立体フィルムを用いたポップアップパズルなども見られ、組み立てる作業以外にも楽しめる工夫が凝らされています。組み立て後に長く鑑賞を楽しみたい場合には、素材や印刷形式も考慮に入れるとよいでしょう。

500ピース前後のおすすめパズル

500ピース前後のパズルは、1~2時間ほどで作成できるものも多く、空き時間を使ってチャレンジしたり、気分を切り替えたりといった取り組み方に適しています。ある程度まとまった時間をかけて、一気に完成させたい人にもおすすめです。

エポック社の「パズルデコレーション」シリーズ

玩具メーカーの「エポック社」による、ピースを装飾可能なジグソーパズルです。版権キャラクターの図柄を組み立てたあとに、フィルムやラインストーンなどのデコレーションパーツを貼り付けて楽しむことができます。

キャラクターの図柄は輪郭がはっきりしているものが多いため、難易度はそう高くありません。独力でチャレンジすることはもちろん、親子で協力して取り組んだり、デコレーションを子どもに任せたりと、さまざまな楽しみ方が考えられます。

(商品情報:エポック社公式サイト「パズルデコレーション(パズデコ)」

アップルワン社の「シルキークロス」パズル

ピースにエンボス加工を施すことにより、キャンバス生地のような雰囲気を表現したパズルです。図柄は童画作家として人気の高い「いわさきちひろ」氏の絵が採用されており、儚げな少女・少年を描いた作風とパズルの風合いがマッチしています。

背景の色彩が曖昧なため、ピースの判別が難しい箇所もありますが、ピース数は500程度のため難易度としては標準的だといえます。いわさきちひろ氏のファンはもちろん、通常のパズルとは一風変わった質感を楽しみたい人にもおすすめです。

(商品情報:アップルワンショップ「シルキークロス(絹目)」

エポック社の「クリアカット」シリーズ

透明なピースを用いることで、ステンドグラスのように光を通すパズルです。図柄にはパズルの定番であるラッセン氏のイラストなどが採用されており、幻想的な世界観を透明な質感で味わうことができます。

ピース数は「216」と「450」の2種類が用意されています。ピースが小さめであり、色彩を判別しづらい図柄が多いため、ピース数に対する難易度は高めといえるでしょう。

(商品情報:エポック社公式サイト「透明が美しい!クリアカットジグソーパズル」

1000ピース前後のおすすめパズル

1000ピース程度のジグソーパズルになると、5時間以上の作業量を要するものも多く、中級者~上級者向けの製品が増えてきます。丸1日かけて作業に没頭したい人や、毎日少しずつ作業を進めていきたい人におすすめです。

エンスカイ社の「東京幻想」シリーズ

「廃墟化した東京」のイラストがSNSなどで話題を呼んだ「東京幻想」氏の作品をパズル化した商品です。創造性に富んだ図柄は、部屋に飾っても楽しめるでしょう。

イラストには廃墟化した建物が描かれ、絵の輪郭ははっきりしているものの、緑や青といった自然色が多く使われており、配色を判別するのが難しい箇所も見られます。1000ピース程度の商品がラインナップの中心となっており、中級者~上級者向けの組みごたえあるパズルとなっています。

(商品情報:株式会社エンスカイ「東京幻想」

やのまん社の「光るパズル」

ジグソーパズルの老舗である「株式会社やのまん」の商品です。蛍光塗料を用いた「光るパズル」であり、幻想的なイラストが暗闇に浮かび上がります。

イラストはゲーム製作会社でデザイナーを務めた経験もあるアーティストの齋藤亮太氏によるもので、文明が滅びたあとの廃墟をファンタジー的な世界観で表現しています。

ピースのサイズは一般的ですが、図柄として色味が近い箇所が多く、ピースの判別に時間がかかるため、難易度はやや高めといえそうです。

(商品情報:株式会社やのまん「はじまりの空」

エンスカイ社の「モザイクアートパズル」

アニメや特撮などに登場する版権キャラクターの「モザイクアート」をパズルにした商品です。ピースごとに作品の印象的なシーンが描かれており、それを組み上げることで全体の図柄が完成するようになっています。

ピース自体に小さな図柄が刻まれたモザイクアートは、それぞれの位置を類推することが極めて難しく、上級者向けの商品だといえるでしょう。家族や友人と好きな作品のパズルに挑戦し、ピースに描かれたシーンについて盛り上がりながら取り組むのも、楽しみ方の1つです。

(商品情報:株式会社エンスカイ「モザイクアート」

2000ピース以上のおすすめパズル

2000ピースを超えると、作成に10時間以上かかる商品も珍しくなくなります。主要なパズルメーカーにおいてもピース数ごとの分類は「2000」が最大値とされていることが多く、上級者向けのものがラインナップを占めています。上級レベルにチャレンジしてみたい人や、数日かけてじっくり作業に取り組みたい人におすすめです。

エポック社の「スーパースモールピース」

ピースを極小サイズにした上級者向けパズルシリーズです。1ピースの平均面積が世界最小(エポック社調べ)とされており、同社のなかでも最高難度のパズルとして位置づけられています。

図柄は版権キャラクターから著名な芸術作品、風景画までさまざまです。好みに合わせてチャレンジするとよいでしょう。

(商品情報:エポック社公式サイト「2000スーパースモールピースのジグソーパズル一覧」

ビバリー社の「地獄パズル」シリーズ

ユニークなジグソーパズルをリリースするビバリー社の「地獄パズル」は、その名のとおり超上級者向けの難易度設定が特徴です。シリーズの多くが「真っ白」の図柄であり、ピースも小さいため、作業は困難を極めます。

なかでも2000ピースからなる「純白地獄 大王」は、完成までに気の遠くなる時間を要すること請け合いです。図柄を楽しむのではなく、ストイックに形を組み合わせる作業を突き詰めたい人に向いているといえます。

シリーズの入門編として、108ピースのタイプも用意されているので、まずはここから挑戦してみるのもよいかもしれません。

(商品情報:株式会社ビバリー「地獄パズル」

ビバリー社の「ウォーリーをさがせ!」シリーズ

世界的に人気の絵本「ウォーリーをさがせ!」の図柄をパズル化した商品です。

先に挙げた「地獄パズル」と同様にピースが小さく、図柄も細かく複雑なため、難易度は極めて高くなっています。一方で、ピースを探しながらウォーリーを探す、という楽しみ方もでき、家族や友人同士で挑戦してみるのも一興かもしれません。

「超高難度のパズルに挑戦したいけれど、真っ白の図柄は敬遠してしまう」という人に適したパズルだといえるでしょう。ピース数は「2000」の他、「1000」「150」「40」がラインナップされています。

(商品情報:株式会社ビバリー「ウォーリーをさがせ!」

まとめ

パズルの難易度はピース数を基準に判断されることが多いですが、ピースのサイズや図柄によっても大きく左右されます。ピース数が少なく完成サイズが小さな商品であっても、組み立てに時間を要するパズルは珍しくありません。

パズルを長く楽しむためには、まず自分に合った難易度の商品を選ぶことが大切です。ハードルを上げすぎてしまうとパズルの醍醐味である「達成感」を得られなくなる可能性もあるので、自分の環境に合った取り組み方を把握しておくとよいでしょう。

パズルに対する取り組み方はさまざまであり、難しいパズルに挑戦したい人もいれば、鑑賞して楽しみたい人、家族や友人で楽しみたい人もいるはずです。素材やギミックなど各商品の差別化ポイントを把握したうえで、ニーズに合った商品を選んでいきましょう。